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AICJブログ 2019.11.30

CASプロジェクト ~動物愛護ワークショップ主催~

IBディプロマコースでは、教科の勉強の他にCOREと呼ばれる領域があります。
「TOK(知の理論)」、「EE(課題論文)」、そして「CAS(創造・活動・奉仕)」です。
CASはCreativity, Activity, Serviceの略で、IBディプロマ生はIB資格取得に当たり、C, A, Sに関する取り組みを行うことが求められています。

また、一定の準備期間を要する「CASプロジェクト」を仲間と企画し、実行しなければなりません。

そのプロジェクトとして、IBディプロマコースの2名の生徒が、彼らの興味と関心のもと、
動物愛護に関する知見を広めるため、AICJ生向けにワークショップを開催することとしました。

企画自体は8月中旬から練られました。
大きなプロジェクトを企画する経験がなく、必要なことをまとめるのに戸惑いながらも企画書作成からはじめます。
生徒だけで実施するのではなく、動物愛護の分野で活動されている方(NPO法人SPICA代表理事)の講演も盛り込まれ、
実際に先方との対談を経て、当日企画が作成されていきます。

募集も行わなければなりません。手段も自分たちで企画し、実行されます。
宣伝プレゼンや宣伝ポスターの作成、申込書の作成と配布、その回収、それらの実施タイミング、参加申込者へのフォローアップなど…。
いろいろと取り組むべきことが企画される中…
「参加者が10名に満たなかったら、実施を中止しよう…。」
自信のなさとともに上がったこの声が、不安満載の証拠でした。

それでも、募集にはベストを尽くします。
9月の全校集会で、パワーポイントスライドを用いて動物愛護にまつわる広島の状況を伝えつつ、ワークショップの宣伝プレゼンを実施。
その後、各クラスにポスターの掲示と申込書を配布し、内容や日時の周知や、文字によるワークショップへの参加促進を行いました。
日程を決めて各クラスを回り、申込書を回収。
10月の全校集会で定員の半分が埋まったことを伝え、IBディプロマコースを考える中学生にはうってつけであることを付けつつ再宣伝。
最後に、参加申込者に日時と場所を案内する文面を配布。

そうして迎えた11月30日(土)。総勢27名の参加者とともに、ワークショップが開催されました。

主催者2名が司会を務め、アイスブレイキングによる参加者同士の交流を図ってウォームアップ完了。

まずはNPO法人SPICA代表による「いのちの教室」。1時間ほど、犬猫の殺処分や動物愛護について講義していただきました。

途中で重苦しい内容もありましたが、参加者は積極的にメモを取りながら真摯に内容を受け止めていました。

 
休憩を挟み、今度は主催者2名の生徒の番!
独自に調べてまとめた、海外の動物愛護に関するプレゼンテーションを行いました。
プレゼンにはクイズが盛り込まれ、参加者を飽きさせない工夫が施されていました。次の写真のクイズは面白いですよね?
その後、日本が動物愛護後進国である理由と解決策を参加者のグループごとに討議し、ポスターを作成・発表しました。
そのとき、先輩を中心に各グループは積極劇に意見を出し合い、討議は加速していました。

 

 

「あの、実際に動物愛護のボランティアに参加させていただけませんか?」

ワークショップ終了後、この声が10名以上の参加者よりありました。
これを受け、冬休み後には、実際に呉市動物愛護センターでボランティアを行える機会を頂戴することとなりました。


主催者2人とNPO法人代表理事のスリーショット。
ワークショップをやり遂げて、大きな疲労に見舞われながらも、味わった達成感はかけがえのないものとなりました。
ワークショップだけで内容が完結する…かと思いきや、その後のボランティア活動への橋渡しまで行ってしまうほど、企画時の想定以上に影響力の高いCASプロジェクトを、高校生ながらも成し遂げたAICJ生でした。

(2020年2月6日追記)
AICJ Newsletter February 2020に、この記事の内容が掲載されました。併せてご覧ください。