国際バカロレア(IB)ディプロマコース
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「IBディプロマプログラム」とは
国際バカロレア(International Baccalaureate: IB)は、スイスのジュネーブで非営利団体として発足した3歳~19歳の児童・生徒を対象とした国際的な教育プログラムであり、140か国以上の約4200校でIBプログラムが実践されています。中でもディプロマ(Diploma: DP)プログラムは、16歳~19歳の生徒を対象とした2年間の高度なプログラムで、国際的に認められた大学入試前の教育課程です。世界中の主要な大学への入学準備を進めるのに役立つだけでなく、思いやりを持ち、分析的に考えることができる生徒、そして、生涯を通じて学習に励み、責任感ある良き社会の一員となることを促し、挑戦することができるよう構成されています。
本校は、学校教育法第1条に定められた学校として、2009年に西日本で初のIB認定を受けました。
コースの目的
グローバル化が進む今日、国際理解とコミュニケーション能力はますます重要になってきています。AICJのIBディプロマコースでは、生徒が将来大学や社会に出て国際的な場面で活躍出来るように確かな学力を養い、必要なコミュニケーションスキルを学びます。
生徒に求める学習者象
本校のIBディプロマプログラム(IBDP)では、日本国内で勉強してきた生徒や帰国子女の生徒が、お互いに多様性を活かしながら学んでいます。IBコースの生徒はみな海外の一流大学で勉強したいという大きな夢があります。その目標を達成するためには、学問に真剣に取り組む高い意欲と、助け合いの精神が求められます。そして、本校の教育理念である「自立」と「貢献」を実践し、学力だけでなく、グローバル社会で求められるリーダーシップや自立心、ボランティア精神を養うことをめざします。こうして生徒はIBの掲げる理想の学習者像*に近づくべく自分を磨いていきます。

コースの概要
グローバル化が進む今日、国際理解とコミュニケーション能力はますます重要になってきています。AICJのIBディプロマコースでは、生徒が将来大学や社会に出て国際的な場面で活躍出来るように確かな学力を養い、必要なコミュニケーションスキルを学びます。
コースの流れ
本校のIBディプロマは高校1年の1月に開始されます。
1年目 | 2年目 | ||
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高校1年の1月~3月 | 高校2年の4月~3月 | 高校3年の4月~11月 | IBディプロマ最終試験 高校3年の11月 |
コースの内容
生徒は6教科(6つの科目グループ*より1つずつ)を選択し履修します。
加えて、プログラムのコア要素である「課題論文(EE)」、「知識の理論(TOK)」、「創造性・活動・奉仕(CAS)」の3つの要件を満たす必要があります。
AICJでは生徒は6つの科目グループの中から、3科目を上級レベルで、その他の3科目を標準レベルで履修します。

Groups | Subjects | ||
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Group 1 Studies in Language and Literature グループ1 言語と文学 |
Japanese A HL/SL 日本語A (上級レベル・標準レベル)、英語A (上級レベル・標準レベル) |
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Group 2 Language Acquisition グループ2 言語習得 |
English B HL 英語B(上級レベル)、日本語B(上級レベル、標準レベル) |
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Group 3 Individuals and Societies グループ3 個人と社会 |
Economics HL/SL, or Environmental Systems and Societies 経済 (上級レベル・標準レベル)または環境システム |
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Group 4 Experimental Sciences グループ4 実験科学 |
Chemistry HL/SL, or Physics HL/SL, or Biology HL/SL, or Environmental Systems and Societies 化学(上級レベル・標準レベル) または物理(上級レベル・標準レベル) または生物(上級レベル・標準レベル) または環境システム |
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Group 5 Mathematics グループ5 数学 |
Mathematics HL/SL, or Mathematical Studies 数学 (上級レベル・標準レベル)または数学スタディーズ |
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Group 6 Arts/second subject from groups above グループ6 芸術または上記のグループからもう1科目を選択 |
Chemistry HL/SL, or Physics HL/SL, or Biology HL/SL, or Music SL 化学(上級レベル・標準レベル) または物理(上級レベル・標準レベル) または生物(上級レベル・標準レベル) または音楽(標準レベル) |
※生徒は上記に加え、東医Hコースや早慶/国立大コースの生徒と合同で体育の授業を日本語で受けます。
時間割
上級レベル | 週6コマ |
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標準レベル | 週4コマ |
知識の理論 | 週2コマ |
保健体育 | 1年目は週3コマ、2年目は週2コマ |
Year 1 | |||||||||
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1 | 2 | 3 | 4 | Lunch | 5 | 6 | 7 | 8 | |
Monday | LHR | Economics | TOK | English B | Music | ||||
Tuesday | Economics | Japanese | English B | Math | |||||
Wednesday | Math | PE | Physics | English B | TOK | ||||
Thursday | English B | Physics | PE | Economics | |||||
Friday | Japanese | Math | Economics | Music |
Year 2 | |||||||||
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1 | 2 | 3 | 4 | Lunch | 5 | 6 | 7 | 8 | |
Monday | LHR | Economics | TOK | English B | Music | ||||
Tuesday | Economics | Japanese | English B | Math | |||||
Wednesday | Math | PE | Physics | English B | |||||
Thursday | English B | Physics | TOK | Economics | |||||
Friday | Japanese | Math | Economics | Music |
卒業生インタビュー
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Natsuki Ikeda
2013年 卒業
進学先:アメリカ ミシガン州立大学(奨学生)生物システム工学専攻AICJのIBディプロマコースの勉強でどんなところが楽しかったですか?
少人数のクラスや英語での学習、エッセイ、CAS活動など、IBを選んでいなければ経験しなかったようなことに挑戦できたのがとても楽しく、毎日が充実していました。IBDPで取り組んだこと全てが新鮮でやりがいがあり、退屈に感じることなど全くありませんでした。
IBディプロマコースはどんなところが大変でしたか?
レベルの高い学習についていくと同時にExtended EssayやCAS活動などの課題をこなすことが、コースの最も大変なところでした。しかし、この経験から時間を管理する能力を培うことができたし、IBDPを終えたときの達成感もひとしおでした。
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Yuichiro Nomura
2013年 卒業
進学先:カナダ トロント大学 コンピュータサイエンス専攻AICJのIBディプロマコースの勉強でどんなところが楽しかったですか?
IBDPの授業は僕にとって全く新しい経験でしたし、IBの先生方が僕の「留学する」という目標に対してとても親切に協力してくれていたので、僕はIBDPのコースを楽しみながら勉強することができました。
IBディプロマコースはどんなところが大変でしたか?
IBDPではほとんど全ての授業が英語によって行われ、授業の構成も日本のものとは大きく異なっています。例えば、膨大なエッセイや英語でのスピーチなどです。これらの課題はとても大変でしたが、先生方の協力もあり、最後まであきらめずにやり遂げることができました。
大学合格状況
United Kingdom イギリス | University of Bristol ブリストル大学 |
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University College London ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(ロンドン大学) | |
University of Edinburgh エジンバラ大学 | |
University of Glasgow グラスゴー大学 | |
Lancaster University ランカスター大学 | |
University of Leeds リーズ大学 | |
University of Leicester レスター大学 | |
University of Manchester マンチェスター大学 | |
University of Northumbria ノーザンブリア大学 | |
University of Sheffield シェフィールド大学 | |
University of St Andrews セント・アンドルーズ大学 | |
University of York ヨーク大学 | |
Canada カナダ | University of Toronto トロント大学 |
Queen’s University クィーンズ大学 | |
Mount Allison University マウントアリソン大学 | |
USA アメリカ | Michigan State University ミシガン州立大学 |
Ohio State University オハイオ州立大学 | |
Pennsylvania State University ペンシルベニア州立大学 | |
Washington State University ワシントン州立大学 |
よくあるご質問
創作性、活動、奉仕(Creativity,Action,Service:CAS)とは何ですか?
A.CASはIBディプロマの必須要件の一つです。生徒は2年間のIBディプロマプログラムの期間において、創造 ・活動 ・奉仕に関連した取り組みを行うことが求められています。Creativityでは芸術や創造的な思考を働かせる経験をすることなどが例に 挙げられます。Actionとは身体を動かして汗をかくような活動をすることで、学業に励みつつ健康的な生活を送るためにも欠かせません。Service とは、無償で奉仕活動などに取り組むボランティア活動です。生徒はこれらの活動を通して、CASの狙いである以下の8つの学習目的を達成することを求められます。
- 自分が得意とすることに気付き、苦手分野をより認識できるようになった
- 新しいことに挑戦できた
- アクティビティを計画し率先して取り組めた
- 他と協力できた
- 固い意志を持って粘り強く取り組めた
- 世界的に重要な社会問題に積極的に関心を抱いて関わることができた
- 自分の行動の倫理的影響を考えることができた
- 新たなスキルが身に付いた
生徒は自分の活動や進捗状況を振り返り、これらの8つの項目と照らし合わせ、学習成果を記録として残す必要があります。CASはIBディプロマプログラムのコア要素の一つであり、ディプロマ資格を取得するためにはCASの修了条件を満たすことが必須です。
課題論文(Extended Essay:EE)とは何ですか?
生徒は研究課題を決め、授業時間外で約40時間を費やして4000語の論文を書きます。ここでは、大学で求められるリサーチスキルを学ぶことが目的です。 生徒はテーマを自分で見つけ、調査や分析結果をもとに研究課題となる議論を展開しなくてはいけません。こうして実際に論文にまとめる作業を通して、将来学 術的な文章を書くうえで役立つ知識を学んでいきます。課題論文はIBディプロマプログラムのコア要素の一つであり、ディプロマ資格を取得するためには合格基準を満たした論文を書くことが必須です。
知識の倫理(Theory of knowledge:TOK)とは何ですか?
知識の理論の学習では、異なった学問分野にまたがって、自分の持っている知識について理解を深めていくことを目指します。生徒は様々な”知り方”(知覚、 ことば、感情、論理)について触れ、知識というものがどのようにしてつくのかということを、批判的な思考を加えて考えてみます。また、生徒はエッセイを書 きプレゼンテーションをしなくてはいけません。知識の理論の学習はIBディプロマプログラムのコア要素の一つであり、ディプロマ資格を取得するためには合格基準を満たすことが必須です。
上級レベルと標準レベルの違いは何ですか?
上級レベルは、カリキュラムの内容も濃く、授業ではより深く知識を探究していきます。授業時間数は上級レベルで1科目あたり240時間、標準レベル で150時間となります。週の時間割では、上級レベルが週6コマ、標準レベルが週4コマとなります。例えば、経済学のクラスで上級レベルを選択した場合、 標準レベルを選択した場合より週に授業が2コマ多くなります。 また、上級レベルは標準レベルに比べ試験や評価課題も増えます。経済学のクラスで例えると、標準レベルの生徒は修了試験が2つと学内評価試験が1つに対し、上級レベルでは修了試験が3つと学内評価試験が1つとなっています。
どの教科を学習するべきか、どのように決めればいいですか?
自分の興味のある科目を選択することをお勧めします。特に、上級レベルで勉強する場合は興味のある教科を選ぶことが大切です。興味ある分野の勉強には、生 徒もやる気が湧き、多くの場合良い成績結果につながる傾向があります。また、教科選択においては、大学でやりたいことや将来の希望を考慮して決めるようにしましょう。
宿題に関してIBの生徒に求められることは何ですか?
宿題は各教科において週に3時間分の宿題が毎週出されます。出された宿題は必ずやらなくてはいけません。一週間における宿題とは、IB教科から出される 18時間の宿題と、3時間のTOK、そして3時間のCASが含まれます。必須となっている課題論文においても、授業時間外での取り組みとして約40時間を費やして書き上げることになります。